アドレットがコロナウイルスを不活性化させることが確認されました

紙袋用取っ手の国内トップメーカーの松浦産業(香川県善通寺市、代表取締役:松浦公之)は、消臭・抗菌・抗ウイルス機能をもった“トイレのふた裏に貼る消石灰入りシート”の新型コロナウイルスの抗ウイルス効果の試験を実施、ウイルスを不活化させることを実証いたしました。

新しい生活習慣

手足口病、ノロウイルス、O157、コロナウイルスなどの感染者の排泄物には、菌やウイルスが含まれます。そのため、トイレの蓋を閉めて流さないと菌やウイルスがトイレ内に飛散するといわれております。
取っ手という直接人の手に触れるアイテムを扱う松浦産業では、衛生事業にも力を入れており、トイレでの感染拡散防止のため、消臭・抗菌・抗ウイルスの機能性を併せ持つシートを 3 年前から販売していました(特許取得済)。現在、このトイレのふた裏に貼るシートは、香川県の全県立学校、全国の小学校などの教育施設、香川県庁、品川区庁舎などの官公庁など全国 55,000 枚以上(2021 年 8 月時点)がすでに導入されています。

香川県庁内トイレ
香川県庁内トイレ

期待されている効果を実証したい

トイレのふた裏に貼るシートは、消石灰の力で周辺環境を強アルカリ性にし、消臭しながらシート上の手足口病・ノロウイルス・O157 などの菌やウイルスの増殖を抑えます。2020 年以降は、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議で「トイレの蓋を閉めて流す」ことが“新しい生活洋式”として明示され、メディアなどでも啓蒙促進されたことから、このシートが活躍する場も増えてきました。しかしながら、コロナウイルスに対して有効であるかどうかの実証実験は、設備を持ったところも少なく、費用が高いため行うことが困難でした。

期待されている効果を実証するため、この度「(公財)かがわ産業支援財団」の『感染症・災害対応製品開発促進事業補助金』の支援を受け、奈良県立医科大協力のもと実証実験を行うことができました。

実験については奈良県立医科大学ウェブサイトでご覧いただけます。
該当ページ:奈良県立医科大学/MBT 新型コロナ感染対策の研究成果について(4)
https://www.naramed-u.ac.jp/university/kenkyu-sangakukan/oshirase/mbtsars-cov-2-page4.html#matsuura

実験概要

「新型コロナウイルス」(SARS-CoV-2)を使っての抗ウイルス効果の実験

  1. 目的
    トイレのふた裏に貼るシートに接触した新型コロナウイルスが不活化されるかを明らかにすること。
  2. 結果
    作用時間後の減少率は次の通り。
    5分後の減少率 99.469% ~ 99.795%
    30分後の減少率 99.976% ~ 99.986%
  3. まとめ
    本試験で使用したトイレのふた裏に貼るシートは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認した。不活性化によるウイルスの減少率は「2.結果」の通り。(5分後で99.63%、30分後で99.98%)

トイレのふた裏に貼る抗菌・抗ウイルスシートについてのお問い合わせ先

松浦産業株式会社 東京営業部 TEL:03-5445-1567

松浦産業株式会社とは

松浦産業株式会社は、1932 年にわら縄ロープ生産からスタート、1971 年からプラスチック製の紙袋用取っ手生産を開始した香川のメーカーです。安価な中国やベトナム製が台頭する中、荷造り紐で国内初エコマークを取得するなど高品質・お客様ニーズへの対応力で紙袋用取っ手は国内トップシェアを維持してきました。また、1989 年には取っ手だけのタックハンドル(ダンボールなどに直接貼るシールタイプの取っ手)を開発、利便性の高さから多くの飲料メーカーで採用されました。現在は、国内トップシェアメーカーとして、食品・アパレル・小売など様々な業界の紙袋の取っ手やタックハンドルを生産しながら、プラスチックの成型技術を生かしたプラスチック成型品、企業の販促商品、また、衛生商品などに事業をシフトしています。

「私たちは、幸せを運んでいる。」をビジョンに掲げ、松浦産業株式会社は創業から約 90 年、人々の手に触れる取っ手という商品を作ってまいりました。直接手に触れる商品だからこそ安全で衛生的なものをということで、必然的に衛生商品の事業もスタートしました。

最後に

今後も、ニッチトップメーカーとして多様化する取っ手ニーズに対応しながらも、人々にとってより身近な衛生用品やプラスチック成型品事業にも注力していく予定です。

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